「冷やすといいもの」
捻挫やぎっくり腰は冷やし・・・ます。でも3日目以降は冷やし・・・ません。
体のどこかが痛い時、
「温かい湿布がいいのか冷たい湿布がいいのか分からない」
「痛みがある時はお風呂で温めた方がいい」
という声を聞きます。
体がどんな時に温め、またはどんな時に冷やしたらよいのか、今回はそれについて説明します。
冷やすべき時とは
体を冷やして痛みに対応する時。
それは体に炎症があるときです。
捻挫をしたり、ぎっくり腰をしたりしたときは、炎症が起きているので冷やしましょう。
打撲で腫れている時も同じように炎症ですので、冷やします。
そうすると炎症が抑えられるということです。
判断の目安として、じっとしていても痛いという場合は、ほとんどが炎症が起きています。
そういう時は冷やしてください。
つまり、怪我のしたてて炎症がある時に、反対に温めてしまうと炎症がひどくなり、痛みがひどくなってしまいます。
おそらく腫れがあるときは腫れも大きくなるでしょう。
なので捻挫、ぎっくり腰、打撲などの炎症の症状がある時は、基本的にお風呂に入らないか、入ってもシャワーでさっとです。
温める時とは
温めるべき症状とは、慢性の症状、または特に怪我をしたわけでもない時の症状です。
一言で言うと炎症のない症状です。
例えば五十肩とか、肩こりとか、いつも歩くと膝が痛いとか、そういったものです。
別の言い方をするとこれらは筋肉がこりかたまって生まれている症状です。
だからイメージとしては、「こりかたまっているものを温めてほぐす」「血流などの流れをよくする」ということです。
関節の痛みの中には炎症のあるものもありますが、冷やす症状と反対で、何もしなくて痛くないなら炎症はないと思ってください。
腰が痛い、肩が痛い、首が痛い、膝が痛いといった、「関節を動かした時にいつも痛むんだよね」というものは、つまり慢性的な症状であり、炎症があって痛むのではありません。
多くは関節が歪んでいたり、筋肉のこりなどによって関節がバランスよく動かないことによって痛みが生まれています。
さらに言うと、内蔵が疲れていて、その影響で周りの筋肉が麻痺したり、こったりして体の筋肉のバランスが崩れて痛みが生じている場合もあります。
そういう場合は内臓に炎症がなければ温めた方がいいです。
まあ、内蔵に炎症がある場合というのはあまりないし、結構やばいですので病院にいってください。
血液検査で炎症反応がでます。
捻挫やぎっくり腰でも温める時がある?
捻挫した。ぎっくり腰をした。
そういう時は冷やすという話をしました。
でもいつまでも冷やしていてはいけません。
それだと今度は回復をさまたげます。冷やすということは体の流れを滞らせてしまうのですから。
怪我のしたての炎症は3日くらいもすると引いていきます。
その3日くらいは冷やしていていいのですが、その後は体は炎症モードを止めて回復モードになっていきます。
判断としてはじっとしていたら痛みは出ないとなったら炎症は引いています。
そこからは今度は温めていいです。
身体の循環を良くして回復を促進させます。
ぎっくり腰は本当は慢性的なものが原因
ぎっくり腰は炎症があるから慢性的なものではないのでは?と思うかもしれません。
その通り、ぎっくり腰の痛みは炎症があり、急性期の痛みです。
でも健康な人は基本的にはぎっくり腰にはなりません。
ぼくは中1の時に馬とびをしていて、前の馬と手前の馬の間にエビぞり状態出落ちてしまい、ぎっくり腰になってしまいました。
ぼくは運動ばかりしている健康体でしたから普通はぎっくり腰にはならないんですが、馬とびでのそれは物理的に強制的に腰を痛めてしまったので、珍しいタイプです。
普通のぎっくり腰の多くは、すでに腰や、お尻や背中につかれが溜まっていたり、筋肉が凝っていたり、麻痺していたりする状態が続いていて、その延長で起きてしまいます。
そういった疲弊した筋肉が物をもち上げるなどの何かの拍子に炎症を起こしてしまうのがぎっくり腰です。
いきなりぎっくり腰になるのではないです。
というわけで、ぎっくり腰の痛み自体は急性的なものなので冷やすとよいですが、そもそもは慢性的なダメージを抱えているので、急性期が過ぎたら温めモードにしていくのがよいです。
まとめ
冷やすとき
・炎症があるとき(怪我の急性期)
・じっとしていても痛い時
・貼るなら冷湿布
・風呂は入らない。入ってもさっとシャワー
温めるとき
・炎症がないとき
・こりなどの慢性的な症状
・貼るなら温湿布
・風呂OK。温泉ならなおOK。
おしまい
written by SEGE