今週のお題「怖い話」
こんばんは。SEGEです。書けそうなので今週のお題に挑戦してみよう。
ヒッチハイクで日本二周の歌旅をしていた20代のときのこと。
あれは確か九州のどこかだったか。
朝の一発目のヒッチで、通勤の時間だったからわりと車が多かった記憶がある。
ところで、
車が多い=ヒッチハイクの成功率高
とはならないんですよ、みなさん。
特に朝の時間は急いでいるし、車が混んでたら途中でヒッチハイクのために止めるというのはハードルが高いと思いませんか?
なのでヒッチハイクをしやすい条件は、車がとまりやすい道であることと、あんまり混んでないこととなる。ようするにドライバーからしてとめやすいことが大事です。
山の中のほとんど車が通らない道で、最初の一台でのせてもらったこともある。そのほうが乗せたくなるでしょ?
話はそれましたが、そんな朝の通勤の時間でもとまってくれた方がいました。白いステーションワゴンで、会社に向かう途中の40代男性の方でした。
東京からスタートしました。ギターをもって、野宿しながら全都道府県まわってます。など、いろいろ身の上話をしていたら降りるときに、
「これ食べな。」
とおにぎりを二つ差し出してくださいました。
コンビニおにぎりではなく、奥様がこしらえたもののようです。
「え?!いいんですか?悪いです。ご自分のものがなくなってしまいますよ?」
「いいんだよ。大丈夫だから。買って食べるから。」
「すいません。ありがたくいただきます。」
と、いって別れた。昼になってそのおにぎりをあけてみると、一つは炊き込みご飯のおにぎり。もう一つは白米で、何が入ってるのかなあ、と想像した。梅がいいな。
いただきます!
はじめに炊き込みご飯の方にかぶりついた。
「ゴリ!」
(え?!なんだ?何が入ってる?歯は大丈夫か?)
なんと口から出てきたものは、炊き込みご飯の同じような色をした、ゴム栓のようなもの。浴槽の栓のような大きさの。
なんでこんなものが入ってるんだ?だって作るときに入る余地ある?!
ひょっとして、わざと・・・
だとしたら、こわ!
旦那さん、奥さんにいじわるされてない?
それも今日はおれにおにぎりあげたから気づかないまま?
こわい!
そんなことを考えながら、ありがたさとこわさで複雑な心境のまま、ゴム栓以外をちゃんと平らげ、二つ目のおにぎりに手を伸ばす。
ドキドキ。
こっちはどうなの?
「がりっ!」
(は?!また?でも今度は噛んだ感触がかたい。しかも具は梅だったから梅の種だ!)
まじかよ。
何がって、この梅の種、割れたまま入ってた。
もし種を残したままなら種は割らないまま入れるよね?じゃないと取り除くの大変だから。
おいおいおい。旦那さん大丈夫かよ!
奥さんとどうなってるの?
奥さん、今頃旦那が変なのかじってるって家で思ってるかもよ。
旦那さんが今晩帰宅したら、旦那さん何も言わないよね?それを奥さんはどう受け止めるのか?それも怖い!
余計な心配をしてしまう、複雑な思いになる怖い話でした。
おしまい