実のつかない梅に接ぎ木して、実をつかせる【その1】
今日の前置き
こんにちは。SEGEです。
大根は栄養満点はうそ?!現代の食物は世界的に「甘すぎ」だとか
の回ではじめたペットボトルでの麦栽培ですが、ようやく芽が出ました。
出始めると一気に伸びるんですね。地上に出て2日目でこの大きさです。
家の中でよいところをさがして置いてくださいと言われていましたが、うちの家は家の中で子どもに倒されずにおけるところで、日の当たりがよいところがなかったんですね。
それでなかなか芽が出なかったので、外に出しました。
ところがそうするとすぐに土が乾いてしまうみたいでなかなか芽が出ず。
水をたっぷりあげようとしても、ペットボトルの底には穴をあけない方式なので根腐れする可能性があります。
なので軽めの水を毎日あげてみました。
それでようやく発芽です。
土の表面を見ると白い菌糸がたくさん生えているので微生物が活性化しているあかしですね。
さて本題です。
実のつかない梅に接ぎ木して、実をつかせる【その1】
シリーズ化して、実際に実がなるまでを継続してお伝えします。今回は、接ぎ木の接続までをお伝えします。
薦め度☆☆☆☆
真剣度☆☆☆☆
難易度☆☆☆☆
技術度☆☆☆☆☆
解決度?????
対象:我が家の7年目の梅
症状:実がつかない(不結実性)
成り行きと見立て:
うちの梅は娘が2月生まれのため、花屋の友達に誕生祝にいただいたものです。
なので娘と同じ年です。
もともと盆栽の梅だったので実がつかず、花だけがつきます。
盆栽の梅でも地植えして、うちのようにちゃんと大きくなるんですよ。
はじめは疑心暗鬼でしたが、成功しました。
ただ、実家で梅の実を毎年梅干しにしていたので、花だけでは物足りません。
しかも実家が建て替えのとき梅の木がなくなってしまったので、もう何年も梅干しができなくなっていました。
調べてみると、実がつかない果樹には、別の木の花粉を受粉させれば実がつくということが分かったのでやってみようということになりました。
2つ方法があります。
①別の木を近くで育てる
②今の木に接ぎ木する
我が家はそんなに庭が広くないので、①は無理です。仮にもう一本育てると、他の植物を植えるスペースがなくなってつまらないです。
そうなると接ぎ木しかないですね。
接ぎ木とは、今ある木「台木」に別の木の枝「穂木」をつなぐ方法です。
接ぎ木によって、木の性質を変えて強くしたり、台木とは違う種類の実をならせたり、一つの木にいろいろな種類の実をつけることができたりするそうです。
ただし、素人がやって本当にうまくいくのでしょうか。
どきどきします。
接ぎ木をする場所は枝を落とさないといけないので、失敗したところは枝がなくなってしまい、樹形がくずれてしまいます。
それにむやみに傷つけると生き物ですからダメージがあります。
まあ、梅なので枝はつぎつぎと生えてくるとは思いますが。
そういう不安と木がまだ若いということもあって、早く実をつけてほしいとは思いながらも7年が過ぎました。
若い木だと接ぎ木をするには枝が細い気がしたのと、樹形がある程度固まってからの方が、その後の樹形をイメージしながら接ぎ木しやすいとも思っていました。
接ぎ木に必要な物
・穂木にする別の木の枝(芽が一つか二つの部分)
・接ぎ木用のテープ「ニューメデール」
・切り口保護用の薬「カルスメイト」
・スパっと切れるナイフ
接ぎ木の作業
いろいろなサイトを参考にさせていただいてやってみました。初心者には難しいようで、失敗を重ねながら上達していくような技術なようです。
なのでぼくは一か所ではなく、何か所かの枝に接ぎ木して、そのうちのいくつかが成功すればよいという感じでやってみました。
どきどきしますね。
まずは、穂木の用意ですが、近所にいい梅がなる木を持っている友達がいるので、前からお願いしており、枝をもらってきました。
枝は多めにもらい、どんな太さの部分を使うかとか、どんな長さの部分を使うかなど、台木を見ながらじっくり考えられるようにしました。
梅の接ぎ木の時期は3月とか8月とかだそうですが、3月というのが多いようですし、3月だと芽が出る前なのでちょうどよいのだと思います。
台木のどこに接ぐか決める
どこに接げばその後の木の形がよいかなあと想像しながら考えます。
あと日当たりがよいかどうかも大事ですね。
まずは4か所を選んでみました。結局あとでもう一か所追加しました。
台木と穂木をカットする
台木の接ぐ部分をはさみで切り落とします。
そこに穂木を挟み込むためのすき間をナイフで作ります。
穂木のカットの仕方
今度は穂木ですが、台木の部分におさまるような太さのものを選びます。
ぼくは穂木に芽を2つ残してやってみます。
↑この枝の下のところは、斜めにスパッとナイフで一息に切ってください。ハサミだと繊維がつぶれます。
そしてこの切り口の裏側を浅目(鋭角)に長くカットします。
この切り口が台木にくっついていく部分です。
接ぎ木が接続する部分は形成層
この青矢印の先っぽの薄い緑の部分(一番外の濃い緑のひとつ内側)を形成層といいます。
この穂木の形成層と、台木の形成層が合わさると、そこから接続されます。
逆に言うと、ここが合わさっていないと接続が始まらず、成功しません。
また、すき間があったり、ぐらぐらしてもうまくつきません。
これが一番難しいところですね。
穂木をさしこむ
穂木と台木の太さが違っても大丈夫です。
形成層は片側一か所だけ合わさっていれば接続します。
ここで形成層を合わせるのはそんなに難しくありません。
この後テープで固定しますが、テープで巻く時にずれないように巻く必要があります。
また、ぐらつきがないようにしっかり巻かなければならないので、力んでつい枝をずらしてしまわないように気をつけましょう。
この作業が難しいと感じました。
接ぎ木テープで固定する
専用の接ぎ木テープ「ニューメデール」はアマゾンなどで購入できます。
このテープは保湿性があり、やわらかくて伸びます。食い込みが起きないようになっています。
また自然に劣化しますし、テープをはずさなくても芽が突き破って出てくれる性質です。
すごい便利ですね。
薬を塗る
「カルスメイト」は植物の傷の回復を助ける塗り薬です。こんな色をしています。
調べると接ぎ木テープの上から塗ってよいそうなので、やってみました。乾いてくると褐色が強くなります。
枝の切り口が外に出ている場合は、そこにも塗っておくと乾燥も防げてよいそうです。
接ぎ木は乾燥に注意
植物は水分が命です。特に梅は水が好きですね。
水がいきわたらないと栄養などの成分もいきわたりません。
接ぎ木のときは、接続や切り口の修復を進めるために水分が必要です。
そのため、固定するためだけでなく、乾燥を防ぐためにもテープを巻いたり薬を塗ります。
また、晴れが続いた時に行うとそもそも木全体に水が不足しています。
なので、雨があった後に行ったり、水をあらかじめやっておいたりすることも大切です。
作業を終えたらあとは待つだけ
何日くらいでつながるのでしょうか。
ぼくは芽が伸びてきているなと気づいたのは20日後でした。ほら、芽が生きてる!
でも、接続が成功したのは5か所中2か所でした。
初めてにしては上出来だと思っています!
まとめです。
素人でも勉強すれば接ぎ木はできます。まずは挑戦です。
【その2】もお楽しみに!
おしまい